BLACK SHADOW CO.,LTDのManaging Directorをしております、田渕でございます。
弊社はベトナム進出支援、進出後の運営支援、ビザ取得代行、会社閉鎖手続き代行、M&Aを手掛ける、コンサル会社になります。
この記事は以下の方向けです。
・これからベトナムで起業しようとしている方、拠点設立を担当することになった方
・ベトナム転職、赴任を機にマネージャー側になる方
・現在、ベトナム事業が上手く行っていない企業様
この記事の内容はあくまでも『事業が破綻しないため』の参考にしてください。
胡散臭い自己啓発本の様な『絶対に勝てる』とか『爆速で儲かる』ではありません!
※解釈も人それぞれですので、気になった場合はご自身でも調べて考えてみましょう。
さて今回の第7話の大事なポイントは以下の通りです。
・目的と手段を取り違えない
・少なくともパッと見て隙のない組織を作る
今回もこれまでのお話と被る匂いがプンプンですね。
ちなみにこの軍争篇にかの有名な『風林火山』のくだりがあります。
・目的達成ができなければどの手段もただの自己満足
私ぐらいの世代であれば子供の頃にやっていたゲームで『平和のために悪者を倒す』という目的を見ているのではないかと思います。この場合、目的は平和、そのための手段が悪者を倒すのみ、ということになりますし、手段の達成=目的の達成となります。
しかしながら現実の世界では、悪の独裁者を追放してもその国が平和にならなかったり、異性にモテるためにダイエットをしたけれど結局ダメだったり、とそれが目的達成のために正しい手段だと考えていたのに目的達成が出来ない事は多々あると思います。
ベトナム事業においては、書けるだけでも安物買いの銭失いなケースがよく散見されます。
例1)仕入れ値の安いどローカルサプライヤーに切り替えたら、とてもじゃないけどお客さんに出せる品質では無く、結局以前のサプライヤーに謝り倒して元鞘へ。
⇒お客さんへちゃんとした商品を提供するという目的が達成出来ていない。
例2)最初の段階で雑な見積もりをして、値段だけでコンサル会社を選んだら、ライセンスが取得できず、着手金を失う。その後、高額な他社へ依頼。(知人がハノイでやられました)
⇒ライセンス取得という目的が達成出来ていない。
安く良いものを得たいという目的を達成したいなら、それを見抜く目を養うか、経験のあるスタッフを雇うなど、適切な手段を取らないと達成できないという教訓事例ですね。
・簡単に攻略できるところを攻めるのは当然
皆さんが仮に泥棒になったと想像してみてください、目の前に以下の2人がいます。
1:注意深く周囲を警戒して、荷物も体の内側に抱え込んでいる人
2:酩酊状態なうえに、見るからに高価な荷物を不用心に持っている人
よほどのことが無い限り2の人を標的にするかと思います。
ベトナムの会社運営においては、上記の話の泥棒役を税務署を始めとする政府機関、狙われている1,2の人役を皆さんのベトナム法人に置き換えてみてください。
しっかり対策が出来ている企業と法令対応などがガバガバな企業ではどちらが狙われやすいか、は一目瞭然かと思います。
また、ベトナムで起業をしようという方の中には行動力だけが先行してしまい、事前知識もなくいきなりSNSなどでベトナム人パートナーを募り、悲惨な結果に終わってしまう方も見られます。(JETROの資料などで事前に基本知識の習得くらいはできる時代に不思議なものです。)
前回の記事で主導権について触れていますが、知識も経験も無い段階で起業パートナーになりたがるようなベトナム人を相手に、主導権を握ってしっかり管理していくことは非常に難しいです。向こうはまさに『ちょろい相手』をターゲッティングして来ていますので。
対策としては起業前から最低限の知識ぐらいは自分で習得する、信用できる方からの紹介があった場合のみ実行に移す、または私のようにある程度知識のある人間に任せる(笑)など何パターンかあります。
※アドバイザー契約のみも取り扱っておりますよ~。
さて、今回は以上です。
※前回の記事:ベトナム起業で大ゴケしないための話6-虚実篇-
※次回の記事:ベトナム起業で大ゴケしないための話8-九変篇-
今回の1枚はありません。