top of page

ベトナム起業で大ゴケしないための話1-始計篇-

更新日:1月13日

BLACK SHADOW CO.,LTDのManaging Directorをしております、田渕でございます。

弊社はベトナム進出支援、進出後の運営支援、ビザ取得代行、会社閉鎖手続き代行、M&Aを手掛ける、コンサル会社になります。

実はこの記事シリーズは起業当初から温めていたのですが、偉そうにベトナムでの起業を語るには黒字かつ累損解消をしていないと説得力が無いので、少し時間がかかりました。


サブタイトルはそのまま世界一有名な某戦略・戦術書から拝借しています。

この記事は以下の方向けです。

・これからベトナムで起業しようとしている方、拠点設立を担当することになった方

・ベトナム転職、赴任を機にマネージャー側になる方

・現在、ベトナム事業が上手く行っていない企業様

あくまでも内容は『事業が破綻しないため』の参考にしてください。

胡散臭い自己啓発書の様な『絶対に勝てる』とか『爆速で儲かる』ではありません。

※解釈も人それぞれですので、気になった場合はご自身でも調べて考えてみましょう。


さて、今回の篇で大事なポイントは以下です。

・状況を把握する。(特にリスク、市場、自社の状況)


多少話題が外れますが、ベトナムの国花であるハス、あれはベトナムという国を非常によく表しているなと思います。あの花を取るためには周囲は泥沼であることを理解して対策しておく必要があるのです。

※ベトナム事業のリスクは山ほどありますので、書ききれません。まさに沼です(笑)


ベトナム進出企業は毎年のように一定数以上あり、進出(会社を設立)するだけでいいのであれば弊社の様なコンサル会社にご依頼いただければ簡単です。


ただ、当然事業をするわけなので、会社を設立しただけで終わりではなく、続いてどうやったら成功できる状況を作れるか?ということに考えを巡らせていくことになります。


その際に勝率を上げる、計るものさしとして五事と七計といわれるものがありますが、七計は他との比較になるので、この記事では自力で解決できる五事のみを深堀していきます。


・五事?

原典順に記載すると、道・天・地・将・法となります。今風かつビジネス風に直すと、、、

道⇒モラル、大義名分、ビジネスの範囲なら社内コンセンサス。

天⇒タイミング。時期。

地⇒ほぼそのまま場所、ですがビジネスにおける業界地位や事業ターゲットも含むことも。

将⇒リーダーや人材。

法⇒法令や慣習への対応、事業の仕組み、社内組織。

とこじつけられます。


どれが重要かという順位付けはそれぞれの企業様の規模や事業内容によるので一概には言えません。ただ、ベトナムにこの時期に進出する、というのが決まっているのであれば、『天』はある程度は決まっており、『地』も限定された中で考えることとなります。


さらに、私のように個人事業に近い形で起業するのであれば、意思決定も能力の有無も全て自分に跳ね返ってくるだけなので、『道』と『将』は考えなくても大丈夫です。

上記の事から個人的な見解としては『法』が優先順位高めです。


ベトナムに来て事業が上手くいっていない企業様は、競合他社との争いに負けたというよりは、そもそも自社内に問題があり自滅する場合が多いです。

その理由として、『法』以外に『道』、失礼ながら『将』のいずれか、又は全部に問題があることが多いように見られます。


それぞれの問題の少し具体的な例をあげてみますと、

『法』に問題の有る企業様

⇒そもそも親会社も法令対応や内部統制の運用に疎い企業。現地の法令や商習慣への適応や正しい理解を出来ていない企業。

※海外現法は親会社と異なり、社内インフラ等が無い又は乏しい状態からのスタートです。

また商習慣や規制の違いから、諸々のリスクを内包している可能性もあります。


『道』に問題の有る企業様

⇒進出の際の社内合意や理由があいまいな企業。オーナーと現場の距離が中途半端な企業。

※それなり以上の規模(売上50~100億円前後)の企業に多い印象です。

※ワンマン社長に社員が従うタイプの零細企業の方が意外と上手く行ったりします。


『将』に問題の有る企業様

⇒海外に慣れていない企業。少人数すぎて人員不足な(海外要員がいない)企業。

実務を上手くこなしてくれる中核となる現地人材が見つからない企業。

※正直な話、ビジネス規模が小さければ有能な人材さえ揃っていればどうにかなります。

足りない部分は外注に頼るのも手です。


こういった問題を抱えている企業様は自浄作用では再生、再起は難しく、プレッシャーや外部からの刺激を与えることで変えていくしかありませんし、そのあたりがコンサル会社が本来行うべき業務ではないかと考えています。

もちろん、どんなコンサルでも手に負えない企業様も存在するとは思っていますがね(笑)


事態の解消について具体的にどうしたらよいのか、というところからはご契約されたお客様のみにお話しするポイントとなりますのであしからず。


さて、今回はここまでとなります。

次回の記事:ベトナム起業で大ゴケしないための話2-作戦篇-


今週の1枚は、現在話題のミャンマー・マンダレーの御利益ありそうなお寺です。

去年のコロナ流行直前に旅行していましたが、次はいつ行けるのでしょうか、、、、


bottom of page